詩編8編
【協共訳】
詩 8:1 指揮者によって。ギティトに合わせて。賛歌。ダビデの詩。
詩 8:2 主よ、我らの主よ/御名は全地でいかに力強いことか。/あなたは天上の威厳をこの地上に置き
詩 8:3 幼子と乳飲み子の口によって砦を築かれた。/敵対する者に備え/敵と報復する者を鎮めるために。
詩 8:4 あなたの指の業である天を/あなたが据えた月と星を仰ぎ見て、思う。
詩 8:5 人とは何者なのか、あなたが心に留めるとは。/人の子とは何者なのか、あなたが顧みるとは。
詩 8:6 あなたは人間を、神に僅かに劣る者とされ/栄光と誉れの冠を授け
詩 8:7 御手の業を治めさせ/あらゆるものをその足元に置かれた。
詩 8:8 羊も牛もことごとく、また野の獣
詩 8:9 空の鳥、海の魚/潮路をよぎるものまでも。
詩 8:10 主よ、我らの主よ/御名は全地でいかに力強いことか。
【新改訳2017】
指揮者のために。ギテトの調べにのせて。ダビデの賛歌。
8:1 【主】よ私たちの主よあなたの御名は全地にわたりなんと力に満ちていることでしょう。あなたのご威光は天でたたえられています。
8:2 幼子たち乳飲み子たちの口を通してあなたは御力を打ち立てられました。あなたに敵対する者に応えるため復讐する敵を鎮めるために。
8:3 あなたの指のわざであるあなたの天あなたが整えられた月や星を見るに
8:4 人とは何ものなのでしょう。あなたが心に留められるとは。人の子とはいったい何ものなのでしょう。あなたが顧みてくださるとは。
8:5 あなたは人を御使いよりわずかに欠けがあるものとしこれに栄光と誉れの冠をかぶらせてくださいました。
8:6 あなたの御手のわざを人に治めさせ万物を彼の足の下に置かれました。
8:7 羊も牛もすべてまた野の獣も
8:8 空の鳥海の魚海路を通うものも。
8:9 【主】よ私たちの主よあなたの御名は全地にわたりなんと力に満ちていることでしょう。
1節:指揮者によって。ギティトに合わせて。賛歌。ダビデの詩。
ギティト「ぶどうしぼりの歌」
2節:主よ、我らの主よ/御名は全地でいかに力強いことか。/あなたは天上の威厳をこの地上に置き
「主よ、我らの主よ」:アドナイ ヤハウェ
「アドナイ」主人を意味する一般名詞。
「ヤハウェ」固有名詞。契約の民の神(エロヒム)、としての表明(出エジ6:3ー8)。
3節:幼子と乳飲み子の口によって砦を築かれた。/敵対する者に備え/敵と報復する者を鎮めるために。
幼子と乳飲み子の口によって砦を築かれた。
マタイ伝21:14‐16
【協共訳】
マタ 21:14 境内では、目の見えない人や足の不自由な人たちが御もとに来たので、イエスは彼らを癒やされた。
マタ 21:15 しかし、祭司長たちや律法学者たちは、イエスがなさった不思議な業を見、また、境内で子どもたちが叫んで、「ダビデの子にホサナ」と言うのを聞いて腹を立て、
マタ 21:16 イエスに言った。「子どもたちが何と言っているか、聞こえるか。」イエスは言われた。「聞こえる。『幼子や乳飲み子の口に、あなたは賛美の歌を整えられた』とあるのを、あなたがたはまだ読んだことがないのか。」
【新改訳2017】
21:14 また、宮の中で、目の見えない人たちや足の不自由な人たちがみもとに来たので、イエスは彼らを癒やされた。
21:15 ところが祭司長たちや律法学者たちは、イエスがなさったいろいろな驚くべきことを見て、また宮の中で子どもたちが「ダビデの子にホサナ」と叫んでいるのを見て腹を立て、
21:16 イエスに言った。「子どもたちが何と言っているか、聞いていますか。」イエスは言われた。「聞いています。『幼子たち、乳飲み子たちの口を通して、あなたは誉れを打ち立てられました』とあるのを、あなたがたは読んだことがないのですか。」
敵対する者:堕落天使と諸霊、その支配下にある人。神の栄光を奪う存在。
4節:あなたの指の業である天を/あなたが据えた月と星を仰ぎ見て、思う。
創造主の業を見、思いを巡らす ⇒ 創造主への霊拝
創世記1章参照。
5節:人とは何者なのか、あなたが心に留めるとは。/人の子とは何者なのか、あなたが顧みるとは。
人:エノーシュ。
詩編 103:14‐16
【協共訳】
詩 103:14 主は私たちが造られた様を知り/私たちが塵にすぎないことを覚えておられる。
詩 103:15 人の日々は草のよう。/野の花のように咲くのみ。
詩 103:16 風がそこを吹き抜ければ、消えうせ/生えていた場所も、もはやそれを知らない。
【新改訳2017】
103:14 主は私たちの成り立ちを知り私たちが土のちりにすぎないことを心に留めてくださる。
103:15 人その一生は草のよう。人は咲く。野の花のように。
103:16 風がそこを過ぎるとそれはもはやない。その場所さえもそれを知らない。
人の子:アダムの息子:土から造られているもの
⇒ イエスが使われた「キリスト」を意味する呼称
6節:あなたは人間を、神に僅かに劣る者とされ/栄光と誉れの冠を授け
7節 御手の業を治めさせ/あらゆるものをその足元に置かれた。
8節 羊も牛もことごとく、また野の獣
9節 空の鳥、海の魚/潮路をよぎるものまでも。
神:エロヒム(複数形)
旧約視点:始祖人アダムの堕落前の状態
新約視点:イエス・キリスト
ヘブル2:5‐9【エターナル訳/TR】
5:なぜなら神は、私たちが今話している、来ようとしている、かの居住地を、御使いたちには従わせなかったからです。
6:ある箇所で、ある人がこう言ってはっきり証言しました。「人とは何者なのでしょう、あなたが彼を思い起こされるとは?あるいは、人の子とは何なのでしょう、あなたが彼を顧みられるとは。
7:あなたは彼を御使いたちより少し低くされ、栄光と誉れをもって彼に冠をかぶらせ、そしてあなたの御手のわざの上に彼を任命されました。
8:あなたは彼の足の下に万物を従わせました。」
なぜなら、神は万物を彼に従わせた際、彼に従っていないものを何一つ残さなかったからです。けれども、今はまだ、万物が彼に従わせられているのを見ていません。
9:ただし、御使いたちより少し低くされたその方を、私たちは見ています。すなわち、あの死の苦しみのゆえに、栄光と誉れをもって冠をかぶせられたイエス様をです。それは神の恵みにより、すべての人のために彼が死を味わうためでした。
恊共訳「来たるべき世界」エターナル訳「来ようとしている、かの居住地」
地上のメシヤ王国(千年王国)を意味する。
①人なるキリスト(受肉、人性、十字架死)
協共訳「あなたは彼を僅かの間/天使たちよりも劣る者とし」
エターナル訳「あなたは彼を御使いたちより少し低くされ」
ヘブル2:14ー15【協共訳】
ヘブ 2:14 そこで、子たちは皆血と肉とを持っているので、イエスもまた同じように、これらのものをお持ちになりました。それは、ご自分の死によって、死の力を持つ者、つまり悪魔を無力にし、
ヘブ 2:15 死の恐怖のために一生涯、奴隷となっていた人々を解放されるためでした。
②復活と昇天
協共訳「栄光と誉れの冠を授け」
エターナル訳「栄光と誉れをもって彼に冠をかぶらせ」
ローマ1:3-4【協共訳】
ロマ 1:3 御子に関するものです。御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、
ロマ 1:4 聖なる霊によれば死者の中からの復活によって力ある神の子と定められました。この方が、私たちの主イエス・キリストです。
③メシア王国(啓示録20:6、使徒1:6、イザヤ11)
エターナル訳「あなたの御手のわざの上に彼を任命されました」
④永遠の統治(Ⅱペテロ3:10ー13、啓示録21)
協共訳「万物をその足元に従わせられました」
エターナル訳「彼の足の下に万物を従わせました」
10節 主よ、我らの主よ/御名は全地でいかに力強いことか。
2節の「アドナイ ヤハウェ」を繰り返し、「契約の民のエロヒム」を強調。
「人の子」の称号について
①理想的「人」
人の代表であり模範。サタンに勝利して、アダムの失敗を覆う主イエス。
マタイ4:1‐11、ルカ4:1‐13
②預言されたメシア
ダニエル7:13、啓示録14:14
③人生を持つ、受肉したメシア
マタイ8:20
④裁き主
ヨハネ5:22-27